セミリタイアを目指して積み立て、副業などを頑張っている中、想定した以上にダメージを受け、泣く泣くセミリタイアを断念する、またはFIREしていたのに、再度働かなかければいけなくなったりと、失敗につながるリスクについて考えたいと思います。
今回は以前下記の記事で紹介した中から「家族の病気や介護のリスク」について少し深堀して書いてみたいと思います。
◆この記事を読んでわかること
・介護にかかる負担を把握し、リスクに備えることができる
・セミリタイアを目指している人にとって、リスクヘッジの参考になる
介護のリスク
現在日本は知っての通り、少子高齢化が進んでおり、今後ますます人口減少、後期高齢者の割合が増え、2025年には4人に1人が後期高齢者にという状況になるというデータもあります。
結果、社会保障費が増え、年金受給額が減ってしまうという予測が大半です。そんな中家族が介護になってしまうと、想定以上にお金が必要になったり、心身共に疲弊することも多く見れます。
そのため、介護になった時のために事前にどんなリスクがあるのかを知り、備えておくことが必要だと思いました。
家族が介護になる割合
要支援1~要介護5までを含めた30年度の介護者数は658万人に上ります。
また、下記をもとにすると前期高齢者で約4%の方(25人に一人)、後期高齢者だと約31%の方(3人に一人)が介護者認定されていることになります。
あたりまえですが、年齢が上がるにつれて、かなりの確率で介護が必要となるようです。
第1号被保険者数は、平成30年度末現在で3,525万人となっている。
そのうち、前期高齢者(65歳以上75歳未満)は1,730万人、後期高齢者(75歳以上)は1,796万人介護者数は下記の通り
前期高齢者(60歳~75歳未満)73万人
厚生労働省:平成30年度 介護保険事業状況報告(年報)
後期高齢者(75歳以上)572万人
https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/jigyo/18/dl/h30_gaiyou.pdf
ただ、こちらあくまで要支援以上の介護認定をされた方のみですので、認定はされていないけど、病院に通っていたり、負担がかかっている方も多いかと思います。
家族に介護が必要になった場合にかかる負担
金銭的負担
まず、介護の等級について「要支援1」は身のまわりの世話の一部にサポートが必要、「要介護5」はほぼ寝たきりといった状態です。
各介護にかかる費用の平均は下記の通りとなります。施設やサービスによって異なりますが、思った以上に費用が必要になると思ったかたも多いのではないでしょうか。また、要支援などの介護認定を受けていない方でも介護を必要としている方が多いようです。
介護認定を受けていないと、介護保険が適用されないため、負担がかなりかかります。
生命保険文化センターの調べによれば、介護期間は平均54.5カ月(4年7カ月)という結果が出ており、月々の費用と初期費用などを含めると500万円ほど必要になってくるそうです。
セミリタイアを目指している方にとって月の積立金額がかなり減ることになり、目標金額を達成することが困難になることもあると思いますので、もともとこの金額で、どのくらいの時期に必要となるかを想定しておくことが大事だと思います。
・約 7 割の方が要支援または要介護の認定を受けていないと回答しており、要支援または要介護の認定を受けていない方でも、介護を必要としていることが明確になった。
・介護費用に関して「準備をしていなかった」との回答が約半数と多く、「準備していたよりも安かった」「準備していたとおりだった」との回答は約 3 割あることがわかった。
・「入居型介護施設を利用」と「在宅での介護」を行っている割合はほぼ同程度であることがわかった。
・在宅介護費用
初期費用の平均約 64 万円
月々にかかる費用平均約7.4万円・入居型介護施設
「介護費用に関する調査」結果_SOMPOホールディングス:2020年3月
入居時にかかった費用の総額の平均約 74 万円
身体的、精神的負担
もちろん金銭的負担だけではなく、身体的、精神的に負担がかかるものです。
身体的負担で考えられるのは「着替え、起床、トイレ、入浴、移動」など様々な場面で、足腰、腕などに負担がかかります。また、これらはずっと続くものですので、日ごろから運動などをしていなかった方などにとってはかなりしんどいものです。
精神的負担で考えられるのは「被介護者以外の方とのやり取り」「親がだんだんと衰えていくことを見る辛さ」「経済的な不安」「自分の時間が減る」などが挙げられます。なるべく一人で抱え込まないように、周りと協力できるように早い段階から話し合っておく必要があります。
経済的負担、身体的負担、精神的負担どれか一つでも崩れ始めると、だんだんと悪循環になっていきかねないので、周りと相談し、なるべく想定を超えないように準備しておくことが重要だと思います。
経済的負担という点では早いうちから「つみたてNISA」などで少しずつ積み立てておくことで、老後の資金にもなるので、リスク回避につながります。
リスクに対する備え
介護について知る
突然やってきたときのために介護について必要な知識を備えておくことが必要です。
・必要な費用を把握する → 総額で約500万円ほど必要、介護保険の内容把握する
・介護サービスの内容 → ケアの種類、一日の介護の流れ、施設サービス内容
・手続き → 介護認定を受けるには市区町村の窓口に申請を行う
両親と話しあう
もし介護になった時、本人がどうしたいのかなど事前に話し合っておくともスムーズに、そしてなるべく皆の意見が取り入れられるようにできると思います。
・「介護」についてどんなイメージを持っているか話してみる
・在宅介護にするのか、施設サービスを利用するのかを話し合う
・経済面を把握し、お金が足りるのか、足りない場合どうするのかを把握
兄弟などで親が介護になった際にどうするかを前もって考えておく
突然の時に備え、兄弟や親戚などと誰が主介護者として介護を担当するのか、金銭面での支援は誰がどの程度するのかなど事前に決めておくと、もめずにすみます。
地域特有のサービスなどを把握する
自分の住んでいる地域などで特有のサービスなどがあったりしますので、一度調べてみるといいと思います。地域特有のサービスがあるということだけでも知っておくといざというときに問い合わせることができ、助けになると思います。
・地域包括支援センターに問い合わせる
・自治体に問い合わせるかホームページで「介護保険 サービス」「高齢者 サービス」などを検索する
まとめとセミリタイアとの兼ね合い
上記主に介護についてのリスクについての述べました。介護をすることになる確率、介護にかかる費用などをまとめ、そのためにしておく備えについても述べました。
セミリタイアを目指すうえで重要なのは、「事前に知っておき、想定する」ことだと思います。
いつどのタイミングで介護にかかわる可能性があるのかを把握し、その分の費用も計算しておくことで、よりセミリタイアに向けて明確になると思いました。
また、セミリタイアを目指している方は、「支出を減らす」ことや「貯める」こと「稼ぐ」ことを同時に考えとり組んでいると思いますので、少なくとも経済的に仕事を続けられないなどといった場合に破綻すること確率はかなり抑えられていると思います。
めげずにコツコツ続けていきましょう!
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